20年度の建設投資、前年比微減の見通し
建設経済研究所と経済調査会 経済調査研究所は27日、
「建設経済モデルによる建設投資の見通し」(2020年
5月)を公表した。19年10~12月期の国民経済計算(四
半期別GDP速報)を踏まえ、19・20年度の建設経済を
予測している。
建設投資全体では、19年度が61兆7,900億円(前年度比
1.5%増)、20年度が60兆7,500億円(同1.7%減)を見
込む。20年度当初は、新型コロナウイルス感染症の
影響により、実体経済の落ち込みによる民間建設投資の
減少が懸念されると予測。
年度別に見ると、19年度は、政府建設投資21兆8,800億円
(同5.7%増)と、前年度を上回る水準を予想。民間住宅
投資は、住宅着工戸数が前年度比7.3%減となったこと
から、16兆7,000億円(同1.3%減)と予測。民間非住宅
建設投資は、着工床面積が前年度比6.6%減となった一方、
民間土木工事が堅調であることから、民間非住宅建築投資
を同2.8%減、民間土木投資を同4.2%増と予測し、全体
では16兆9,700億円(同0.6%減)とした。
20年度は、政府建設投資が22兆4,800億円(同2.8%増)
と、前年度に比べ微増と予想。民間住宅投資は、住宅着工
戸数を同6.6%減と予測し、15兆7,000億円(同6.0%減)と
した。民間非住宅建設投資は、着工床面積を前年度比5.6%
減と予測。民間非住宅建築投資は前年度比8.3%減、民間
土木投資は同4.4%増で、全体では16兆2,700億円(同4.2%
減)と予測している。
2020年5月31日10:29 AM
フラット35、19年度は保証型の実績が伸長
住宅金融支援機構は29日、2019年度および20年1~3月の
「フラット35」の申請戸数および実績戸数、実績金額を
発表した。
19年度は、買取型が申請戸数10万3,861戸(前年度比2.4%
増)、実績戸数7万6,460戸(同0.7%減)、実績金額2兆
3,251億7,428万円(同2.3%増)。保証型が申請戸数1万
8,096戸(同36.4%増)、実績戸数1万2,896戸(同48.2%
増)、実績金額3,709億1,967万円(同53.3%増)だった。
保証型は取扱金融機関が7機関(同3機関増)と増えた
こと、既存取扱金融機関の申請戸数も増えたことで実績が
伸長した。
また20年1~3月は、買取型が申請戸数2万3,322戸(前年
同期比0.9%減)、実績戸数1万9,697戸(同3.9%減)、実績
金額6,162億3,028万円(同0.4%減)。保証型が申請戸数
4,367戸(同22.9%増)、実績戸数3,803戸(同31.3%増)、
実績金額1,121億4,861万円(同36.7%増)だった。
2020年5月30日10:04 AM
2月の既存住宅販売量指数、前月比1.7%下落
国土交通省は27日、2020年2月分の「既存住宅販売量
指数」を公表した。
登記データを基に、個人が購入した既存住宅の移転登
記量を加工・指数化したもので、1月分より毎月試験
的に公表している。
同月の同指数は、合計・季節調整値が109.5(前月比
1.7%減、前年同月比0.9%減)。30平方メートル未満
除く合計・季節調整費は103.1(同2.2%減、同2.5%減)
だった。
都市圏別では、南関東の合計・季節調整値が114.3(前
月比0.3%増)・30平方メートル未満除く合計・季節
調整費が102.3(同0.1%減)。名古屋圏が同103.3(同
2.4%減)・同102.6(同1.6%減)、京阪神圏が同105.7
(同3.6%減)・同97.4(同4.9%減)となった。
2020年5月29日10:05 AM
20年の3月建築総合統計、出来高は1.2%減
国土交通省は22日、2020年3月分の「建設総合統計」
を発表した。建築着工統計調査、建設工事受注動態
統計調査から得られる工事費額を、着工ベースの
金額として捉え、工事の進捗に合わせた月次の出来
高に展開し、月ごとの建設工事出来高として推計
している。
同月の出来高総計は、4兆7,311億円(前年同月比1.2
%減)。
民間の出来高総計は、2兆6,151億円(同6.8%減)。
内訳は、建築が2兆195億円(同6.5%減)、そのうち
居住用は1兆2,009億円(同6.5%減)、非居住用が
8,186億円(同6.4%減)。土木は5,956億円(同7.8%
減)だった。
公共の出来高総計は、2兆1,160億円(同6.6%増)。
内訳は、建築が3,515億円(同10.7%増)、そのうち
居住用は463億円(同15.1%増)、非居住用が3,052
億円(同10.0%増)。土木は1兆7,645億円(同5.8%
増)となった。
地域別の出来高は、北海道1,928億円(同25.8%増)、
東北4,782億円(同2.5%減)、関東1兆6,564億円(同
4.3%減)、北陸2,551億円(同4.5%増)、中部5,510
億円(同3.1%増)、近畿6,014億円(同2.0%増)、
中国2,760億円(同20.8%減)、四国1,637億円(同
12.6%増)、九州・沖縄5,565億円(同0.4%増)と
なった。
2020年5月23日10:25 AM
国交省:品確法運用指針改定で新・全国統一指標決定。地域ごとに独自指標も
国土交通省は、公共工事品質確保促進法(公共工事
品確法)の運用指針が1月に改定されたことを受け、
発注関係事務に関する新しい全国統一指標を決めた。
工事3指標、業務2指標の計5指標を設定した。22日
の中部を皮切りに全10ブロックで地域発注者協議会を
開き、各指標に対する目標値などを議論。秋以降それ
ぞれの数値を決定、公表する。指標の実績値は毎年度
公表する予定。
2019年6月施行の改正公共工事品確法に基づく新しい
運用指針には、働き方改革への対応や生産性向上への
取り組みなどに関する事項が追加・強化された。国や
地方自治体などすべての公共発注者の共通ルールと
して新指針による発注事務が4月に始まった。
国交省は運用指針の重要な事項の中から、工事だけで
なく業務(測量・調査・設計)を含めた「新・全国統一
指標」を設定した。
工事は、地域平準化率(施工時期の平準化)。週休2日
対象工事の実施状況(適正な工期設定)。低入札価格
調査基準または最低制限価格の設定状況(ダンピング
対策)。の3指標。業務は、地域平準化率(履行期限の
分散)。低入札価格調査基準または最低制限価格の設定
状況(ダンピング対策)。の2指標。
地域発注者協議会では県単位の推進会議を設けたり、
発注関係事務に関する支援メニューを作成したりなど、
地域の実情に応じた独自の取り組みを進めている。独自
に目標値を設定している地域もある。こうした状況を
踏まえ、地域ブロックごとに「地域独自指標」も設定
する。
国交省は今後、書面会議やウェブ会議などにより全国で
地域発注者協議会を順次開催する。新型コロナウイルス
の影響を見極めつつ、新・全国統一指標、地域独自指標
について、19年度実績値に基づく「基準値」、3年後や
5年後の「目標値」などを継続的に議論する。
地域平準化率は工事・業務とも、地域ブロック単位と
都道府県単位で数値を決める。工事の週休2日対象工事の
実施状況は、地域ブロック単位と都道府県単位で定める。
低入札価格調査基準または最低制限価格の設定状況は
工事・業務とも、都道府県単位で数値を設定する。
統一指標の設定は運用指針が示す「発注者間の連携体制の
構築」の一環。全国的に発注関係事務の一層の改善に向け、
各発注者が客観的・相対的に状況を把握できる全国統一
指標を16年度に設けた。運用指針のうち、予定価格の適正
な設定。適切な設計変更。発注・施工時期の平準化。の3
項目を対象に5指標を設定。各ブロックで目標値を設定し、
取り組み状況のフォローアップと結果を公表。地域ごとに
ばらつきがあるものの、全国的には取り組みの浸透、改善
傾向が現れており、一定の成果を挙げている。
《新・全国統一指標》
■工事
〈1〉地域平準化率(施工時期の平準化)=国等・都道府県
・市区町村の発注工事の稼働件数から算出した平準化率
(地域ブロック単位・都道府県単位)
〈2〉週休2日対象工事の実施状況(適正な工期設定)
=国等・都道府県・政令市の発注工事に対する週休2日対象
工事の設定割合(地域ブロック単位・都道府県単位)
〈3〉低入札価格調査基準または最低制限価格の設定状況
(ダンピング対策)=都道府県・市区町村の発注工事に対
する低入札価格調査基準または最低制限価格の設定割合
(都道府県単位)
■業務(測量・調査・設計)
〈1〉地域平準化率(履行期限の分散)=国等・都道府県・
政令市の発注業務の第4四半期履行期限の設定割合(地域
ブロック単位・都道府県単位)
〈2〉低入札価格調査基準または最低制限価格の設定状況
(ダンピング対策)=都道府県・市区町村の発注業務に対
する低入札価格調査基準または最低制限価格の設定割合
(都道府県単位)
2020年5月22日10:30 AM
4月のレインズ、成約報告が3割減に
不動産流通推進センターは20日、2020年4月における全国
の指定流通機構の活用状況を公表した。
同月の新規登録件数は35万7,582件(前年同月比14.1%減)。
成約報告件数は3万6,562件(同29.2%減)で2ヵ月連続の
マイナス。総登録件数は77万6,298件(同1.2%減)と、49
ヵ月連続で減少している。
物件別にみると、売り物件の新規登録件数は12万8,921件
(同20.2%減)、成約報告件数は1万1,140件(同33.7%減)。
総登録件数は38万6,909件(同7.5%増)となり36ヵ月連続
で増加した。
賃貸物件の新規登録件数は22万8,661件(同10.3%減)、
成約報告件数は2万5,422件(同27.0%減)。総登録件数は
38万9,389件(同8.5%減)で、60ヵ月連続の減少。
売り物件の取引態様別物件数は、新規登録では媒介契約は
8万6,264件(同27.3%減)。このうち専属専任媒介は1万
3,793件(同25.9%減)、専任媒介は3万8,474件(同28.5%
減)、一般媒介は3万3,997件(同26.6%減)だった。
成約報告件数のうち、媒介契約は8,861件(同37.0%減)。
このうち専属専任媒介が2,126件(同46.5%減)、専任媒介
5,129件(同34.6%減)、一般媒介1,606件(同28.4%減)
となった。
2020年5月21日10:01 AM
国土交通省:19年度の建設工事受注高は82兆円
国土交通省は15日、2019年度および20年3月の「建設工事
受注動態統計調査報告」を公表した。
19年度の受注高は82兆4,209億円(前年度比5.2%減)。
このうち、元請受注高は54兆5,400億円(同9.5%減)、下請
受注高は27兆8,809億円(同4.4%増)だった。
元請受注高のうち、公共機関からの受注高は16兆6,559億円
(同6.8%増)、民間等からの受注高は37兆8,841億円(同15.1
%減)となった。
20年3月の受注高は10兆5,993億円(前年同月比17.9%減)で
8ヵ月連続の減少。元請受注高は7兆9,386億円(同21.6%減)、
下請受注高は2兆6,606億円(同4.0%減)となった。
元請受注高のうち、公共機関からの受注高は2兆6,218億円
(同7.9%増)、民間等からは5兆3,169億円(同30.9%減)。
2020年5月19日2:04 PM
国交省:防災・減災対策の大臣プロジェクト、6月末めどに策定
国土交通省は相次ぐ激甚災害を踏まえ、外局を含め
全部局の幹部で構成する「防災・減災対策本部」で
検討している総合的な防災・減災対策を6月末までに
まとめる。急激に進む気候変動への対応や地震災害に
対応したハード・ソフト対策などを議論。縦割りに
ならない横断的な施策の方向性を模索している。引き
続き検討が必要な中長期的な取り組みも整理する。
赤羽国交相が13日の衆院国土交通委員会で「省内
横断の大臣プロジェクトとして、6月までをめどに抜本
的な防災・減災対策の検討を着実に進めている」と説明
した。
対策本部の初会合で示されたスケジュールでは、3月
までに中間報告、6月までに一定の成果を取りまとめる
予定だった。ただ、中間報告は新型コロナウイルス感染症
対策に注力すべきだとの考えから策定を断念。予定通り
出水期までに取りまとめができるのか注目されていた。
対策本部では、気候変動や切迫する地震災害などに対応
したハード・ソフト対策。防災・減災のための住まい方や
土地利用の在り方。計画運休・災害時の情報提供などを含む
交通分野の対策の在り方。防災・減災のための長期的な国土・
地域づくりの在り方.。の4つの基本テーマで対策を検討。
ハード・ソフトの多様な「手段」。行政と民間・住民などの
多様な「主体」。平時の備えから発災時、復旧・復興までの
「時間軸(事前~事後)」-3つの観点で、検討内容を横断的
にまとめる。
2020年5月18日6:20 PM
首都圏既存マンション、コロナで過去最大の成約減
東日本不動産流通機構は15日、2020年4月度の首都圏
不動産流通市場動向を発表した。
同月の首都圏中古(既存)マンション成約数は、新型
コロナウイルス感染拡大の影響から1,629件(前年同月
比52.6%減)と、大幅に減少。減少率は1990年5月の同
機構発足以来の過去最大となった。地域別でも、東京都
812件(同55.3%減)、埼玉県223件(同40.8%減)、
千葉県204件(52.7%減)、神奈川県390件(同52.1%減
)と、全エリアが前年比4割を超える大幅減少となった。
1平米当たりの成約単価は50万8,800円(同4.5%減)と
下落。2019年1月以来15ヵ月ぶりに前年同月を下回り、
前月比も5.9%下落した。平均成約価格は3,201万円(同
5.8%減)。新規登録件数は1万4,445件(同18.0%減)と、
8ヵ月連続で前年同月を下回った。在庫件数は4万6,251件
(同2.0%減)と、5ヵ月連続で前年同月を下回った。
既存戸建ての成約件数は686件(同41.5%減)と、大幅に
減少した。減少率は同機構発足以来最大。平均成約価格は
2,722万円(同12.5%減)と、前月に引き続き、前年同月を
下回った。
2020年5月17日11:17 AM
次世代住宅ポイント、4月発行は新築で4.3万戸
国土交通省は15日、2020年4月末時点の次世代住宅
ポイント制度の実施状況を公表した。
同制度では、消費税率10%への引き上げ後の住宅購入
等を支援するため、一定の性能を有する住宅の新築や
リフォームに対して商品と交換できるポイントを付与
している。
4月のポイント発行状況については、新築が4万2,938戸
・141億6,121万3,000ポイント。
リフォームは5万3,692戸・35億4,724万ポイントで、合計
9万6,630戸・177億845万3,000ポイント。
累計では、新築12万7,001戸・427億2,068万2,000ポイント、
リフォーム19万4,818戸・108億7,051万6,000ポイント、
合計で32万1,819戸・535億9,119万8,000ポイントだった。
2020年5月16日4:51 PM