国交省:大手50社3月の建設受注、14・3%減
国土交通省がまとめた建設大手50社の3月の建設工事 受注
動態統計調査によると、受注総額は前年同月比14.3% 減の
3兆2354億円。2カ月ぶりの減少となった。国内の受注 総額
は17.1減の3兆110億円。公共工事が増加した一方で民間 工事
が減ったため、受注額が伸びなかった。海外工事の受注 額は
2カ月連続の増加となった。
国内のうち民間工事は22.9減の2兆2796億円、公共工事は
7.2%増の6807億円だった。 民間工事は製造業からの受注額
が5.7%増の3515億円、非 製造業からの受注額は26.5%減の
1兆9282億円。公共工事は 国の機関からの受注額が4.8%増
の4553億円、地方機関は12.3% 増の2254億円でともに増加
した。海外工事の受注額は2244億円 (59.6%増)となり
2カ月連続で増えた。
2020年5月11日12:05 PM
国交省:在宅業務に対応。業務の処理報告が電話でも報告可能に
国土交通省は1日、新型コロナウイルス感染症に緊急
事態宣言を踏まえた宅地建物取引業者の業務について、
不動産関係団体に事務連絡を行なった。感染防止のため
宅地建物取引業者の在宅勤務が拡大していることに対応
して、宅地建物取引業法施行規則における標準媒介契約
約款の規程の考え方について伝えたもの。
標準媒介契約約款では、宅地建物取引業者から専任
媒介契約、専属専任媒介契約を締結した依頼者への業務
の処理状況の報告方法について郵送または電子メールに
より行なうとされているが、当面の間は「依頼者の承諾
を得た場合には、電話等の契約書であらかじめ定めた
方法以外の方法により行なうこと」は差し支えないと
した。ただし、その場合でも、後日のトラブルを防止
する観点から、契約書で定められた方法で報告を行なう
必要があるとしている。
依頼者から宅地建物取引業者に文書で申し出ることに
なっている媒介契約の更新についても、当面の間、双方
で合意した場合は文書以外の方法により申し出ることも
差し支えないとした。
また、宅地建物取引業者がその事務所に置かなければ
ならない専任の宅地建物取引士が在宅勤務を実施して
いる場合でも、宅地建物取引業法の規定には抵触しない
ものとして取り扱うとしている。
2020年5月10日10:08 AM
景気動向指数、不動産はさらに悪化
帝国データバンク(TDB)は8日、2020年4月の「TDB
景気動向調査」結果を発表した。有効回答数は1万1,961社。
同月の景気動向指数(景気DI:0~100、50が判断の分
かれ目)は25.8(前月比6.7ポイント減)で、7ヵ月連続の
悪化。国内景気は、経済が収縮する中で企業活動が成約
され、急速に悪化。今後も新型コロナウイルスの収束など
不確実性が強く、景気後退が続く見込み。
業界別では、全10業界51業種のうち48業種が悪化。景気
DIは、「不動産」が21.9(同9.7ポイント減)と、引き続き
悪化。「飲食やライブハウスなどの自粛が続くと見られ、
打撃が大きい」「影響が長引けば、賃貸契約の解約が増え
賃貸収入の減少になる。新規契約は取れず、相場全体が下
がる」などの声が寄せられた。
「建設」は33.9で前月比7.6ポイント減となり、前月から
の下落幅が過去最大に。
企業規模別では、大企業(28.2)、中小企業(25.3)、
小規模企業(25.4)のいずれも7ヵ月連続の悪化。中でも
中小企業は過去最大の下落幅となった。
2020年5月9日11:36 AM
国交省:施工時期平準化、自治体の進捗状況を数値で公表
国土交通省は地方自治体に対し、施工時期の平準化に
向けた積極的な取り組みを促す。公共工事入札契約適正
化法(入契法)に基づく実態調査の結果をまとめ、平準
化の進捗・取り組み状況を数値で公表。都道府県、市区
町村の全自治体の状況を「見える化」し、他の団体と比
較できるようにした。
国交省は入契調査の結果(2018年度実績)と、工事
実績情報システム(コリンズ)のデータを基に、平準化
の「進捗状況(平準化率)」と「取り組み状況」を取り
まとめた。平準化率は請負金額500万円以上の工事を対象
に、18年4~6月(閑散期)の平均稼働件数を、18年度の
平均稼働件数で除して算出。1に近づくほど平準化が進
んでいると判断でき、都道府県の平均は0.75となった。
取り組み状況は、債務負担行為の設定の有無・状況。
柔軟な工期設定の有無・状況。速やかな繰越手続きの有
無・実施時期▽積算の前倒しの実施の有無。早期執行の
ための目標設定の有無。の5項目。19年11月1日時点で、
債務負担行為は47都道府県、20政令市すべてで設定して
いたが、市区町村は人口10万人以上(全262団体)で146
団体(前回調査〈18年8月時点〉125団体)、人口10万人
未満(全11459団体)で352団体(前回322団体)にとど
まっていた。
市区町村での取り組みが遅れているものの、債務負担
行為の活用が徐々に進んでいることを確認。柔軟な工期
の設定や速やかな繰り越し手続きなどでも活用団体の増
加傾向が見られた。
平準化率や施策の取り組み状況について、発注規模や
地域が近い自治体と比較、確認してもらう。国交省は今
後、地域でのこれまでの取り組み状況を踏まえブロック
ごとに「地域独自指標」を設定。地域の実情に応じた取
り組みを推進する。
19年6月成立の改正公共工事品質確保促進法(公共工事
品確法)に基づく基本方針と、改正入契法の適正化指針
が同10月18日に閣議決定された。基本方針には、国が発
注者ごとの平準化の進展や取り組み状況を把握し、公表
すると明記されている。適正化指針は平準化の推進を規
定。発注者の努力義務となり、国は取り組み状況の報告
を求め、概要を公表できる。
2020年5月8日11:26 AM
日建連:CCUS普及推進策。請負額1億円以上は現場登録、就業履歴の蓄積支援へ
日本建設業連合会は、建設キャリアアップシステム
(CCUS)の普及・活用に向けた2020年度の推進方策を
まとめた。技能者の就業履歴の蓄積を支援するため、
会員企業の現場登録とカードリーダーの設置をさらに
促進。国土交通省が描く23年度からの「あらゆる工事で
のCCUS完全実施」を目指し、少なくとも請負金額1億円
以上(残工期の短い工事を除く)の全現場で現場登録する
ことを基本とした。
CCUSが本稼働を開始して1年が経過した。3月末時点
の現場登録は累計約1万5000カ所、技能者登録は約22万
人で、その大半が日建連会員に関係するとみられる。
カードを所有する建設技能者の増加に伴い、「現場に
カードリーダーがないため、就業履歴の蓄積ができない」
といった声が上がる一方、「所有していてもカードタッチ
が不十分」との指摘もある。
推進方策ではこの現状を踏まえ、会員企業に現場登録
やカードリーダー設置の徹底を求めた。日建連ロード
マップで定めた21年3月末の中期目標に就業履歴蓄積の
目標を追加し、登録現場での総カードタッチの割合(就業
履歴蓄積率)50%以上を目指す。施工体制台帳登録ととも
に下請への指導も要請した。
CCUS普及に熱心な下請に優先発注する方針を盛り込んだ。
運用基準として現場登録する工事の請負金額の基準や下請に
求める技能者登録率、就業履歴蓄積率の基準を定め下請に
公表する。
10月の改正建設業法施行をにらみ、CCUSを活用した社会
保険加入状況の確認を原則とする。CCUSと建設業退職金
共済(建退共)制度の一体的な普及への協力や国交省らが
発注するCCUS義務化モデル工事などへの積極的な参加も
呼び掛けた。
2020年5月7日11:23 AM
レインズ:3月の売成約3.4%減
不動産流通推進センターがまとめた全国の4指定流通
機構(東日本、中部圏、近畿圏、西日本)のレインズ
システムの活用状況によると、3月の成約報告件数は
前年同月比9.6%減の6万4467件となった。このうち、
売り物件は3.4%減の1万8915件、賃貸物件は11.9%減の
4万5552件。賃貸は13カ月連続で前年同月を下回った。
売り物件の成約数のうち、マンションが7388件(前年
同月比9.8%減)、一戸建てが6740件(4.8%増)。地域
別にみると、北海道と東北、関東甲信越、近畿圏が前年
同月を上回った。首都圏が6956件(8.9%減)、近畿圏
が4754件(2.7%増)、中部圏が1670件(5.5%減)など。
賃貸の成約数は、マンションが4万924件(12.7%減)、
一戸建てが1723件(0.3%増)など。地域別では北海道
だけが前年同月を上回った。首都圏が2万2486件(18.5%
減)、近畿圏が1万4499件(2.7%減)、九州が5764件
(5.8%減)など。
新規登録件数は前月比5.8%増の41万8296件。このうち、
売り物件は2.4%増の14万2052件で、賃貸は7.7%増の27万
6244件だった。
2020年5月5日10:27 AM
フラット35金利、前月と同水準
住宅金融支援機構は1日、取扱金融機関が提供する
「フラット35」(買取型)の5月の適用金利を発表
した。
借入期間21年以上(融資率9割以下)の金利は、
年1.300%(前月比変動なし)~年2.030%(同変動
なし)。取扱金融機関が提供する金利で最も多い金利
(最頻金利)は、年1.300%(同変動なし)となった。
借入期間が20年以下(融資率9割以下)の金利は、
年1.230%(同変動なし)~年1.960%(同変動なし)。
最頻金利は年1.230%(同変動なし)となった。
また、フラット50の金利は、融資率9割以下の場合は
年1.630%~2.130%、9割超の場合は年1.890%~2.390%。
2020年5月4日10:20 AM
国交省:住宅ローン減税の特例措置に関する書類様式公開
国土交通省は1日、新型コロナウイルス関連で住宅
ローン減税の適用要件弾力化措置の適用を受けるため
に必要となる、「入居が遅れたことを証する書類」の
様式を同省ホームページ上に公開した。
4月30日に関連税制法が公布・施行され、新型コロナ
ウイルス感染症の影響により、やむを得ず住宅ローン
減税の入居期限要件を満たせない場合でも、代わりの
要件を満たすことで期限内に入居したのと同様の減税
措置が適用されることとなった。
適用を受けるには、住宅取得等に係る契約事業者また
は措置の適用を受ける人が、「新型コロナウイルス感染
症およびそのまん延防止のための措置の影響により、
住宅への入居が遅れたこと」を証明することが要件の
一つとなる。
2020年5月3日11:20 AM
国交省:19年度の新設住宅着工は反転減少
国土交通省は30日、2019年度および20年3月の建築着工
統計調査を発表した。
19年度の新設住宅着工戸数は88万3,687戸(前年度比7.3
%減)、新設着工床面積は7,310万7,000㎡(同4.5%減)と、
いずれも減少に転じた。
利用関係別では、持家が28万3,338戸(同1.5%減)と減少
に転じた。貸家は33万4,509戸(同14.2%減)と3年連続の
減少。分譲住宅は25万9,732戸(同2.8%減)と反転減少した。
分譲住宅のうち、マンションは11万1,615戸(同6.7%減)と
反転減少、一戸建て住宅は14万6,154戸(同0.9%増)と5年
連続の増加となった。
3月の新設住宅着工戸数は7万729戸(前年同月比7.6%減)
と9ヵ月連続で減少した。新設着工床面積は584万8,000㎡
(同7.5%減)と8ヵ月連続の減少。季節調整済年率換算値は
90万5,000戸(前月比3.9%増)と2ヵ月連続で増加した。
利用関係別では、持家2万2,327戸(前年同月比0.3%減)
と8ヵ月連続の減少。貸家は2万6,545戸(同6.6%減)と19
ヵ月連続の減少。分譲住宅は2万1,220戸(同16.1%減)と
5ヵ月連続で減少した。分譲住宅のうち、マンションは9,500戸
(同28.7%減)と減少に転じ、一戸建て住宅は1万1,616戸
(同1.0%減)と4ヵ月連続の減少となった。
2020年5月2日10:19 AM
国交省:不特事業の多様な活用手法等を検討
国土交通省は、「第12回不動産投資市場政策懇談会」を
行なった。
これまでの検討結果を踏まえ、2020年度の検討テーマを
発表。不動産特定共同事業(FTK)制度・活用手法、ESG・
TCFDの動きに応じた対応、地域における不動産関連情報の
活用手法を、懇談会の下に複数の会議体を設置して検討を
進めていくとした。
FTK制度検討会(仮称)では、同省における「ESG投資を
踏まえた不動産特定共同事業等検討会」の中間とりまとめを
踏まえ、制度のさらなる見直しを行なう。
FTKの多様な活用手法検討会(仮称)は、FTKの多様な
活用可能性に着目し、高齢者向け施設の整備や地域における
課題解決等のニーズに対応した施設整備を円滑に進めるため、
FTK活用を促すための環境整備について検討する。ヘルスケア
グループとまちづくりグループを置き、5月頃から2~3ヵ月
ごとに開催。21年夏をめどにとりまとめる計画。
ESG-TCFD実務者WT(仮称)では、海外不動産ファンド
や国内の先進事業者が、ESGの観点でどのような情報開示を
行なっているかについて調査しつつ、日本の不動産固有の実情
も踏まえてTCFD等のESGに関する情報開示についての実務者
レベルで議論を、4月末頃から年度内3回程度で開催していく
とした。
また、面データ委員会(仮称)では、地域における不動産
関連情報等の現況を把握しようとしてもデータの整備や把握の
ための手法の構築が進んでおらず、ミクロデータおよび面的な
把握のためのツールや活用方法は不十分な状況であることを
踏まえ、自治体、民間企業と連携しながら、国交省保有データ
(不動産価格情報等)や民間データ(地図情報等)等を面的に
組み合わせることでさまざまな活用方法の検討を行なう。5月頃
から年度内3回程度の開催を予定。
2020年5月1日10:53 AM