景気DI、不動産は3ヵ月ぶりに悪化
帝国データバンクは4日、2022年10月の「TDB景気動向調査」
結果を発表した。有効回答数は1万1,632社。
同月の景気DI(0~100、50が判断の分かれ目)は42.6(前
月比0.7ポイント増)と3ヵ月連続で改善した。10業界中
「サービス」「運輸・倉庫」を含む8業界が改善。10月11日
から開始した全国旅行支援により、宿泊業や観光業など観光
関連が押し上げ要因となった。一方で円安や原材料・燃料価
格の高騰で仕入れ単価DIは21業種、販売単価DIは19業種で
過去最高を記録した。
「不動産」は44.0(同1.3ポイント減)と3ヵ月ぶりに悪化。
「台湾の半導体メーカー・TSMC進出の営業を受け、不動産取
引が活況」(不動産管理)、「都心部の不動産価格上昇につ
られて郊外の価格も上昇」(不動産代理・仲介)といったポ
ジティブな意見が挙がる一方、「テナント飲食店の撤退や賃
料交渉が増えてきた」(貸事務所)、「円安やウクライナ情
勢の影響で、建築資材などが高騰している」(土地売買)と
いった声も聞かれた。
先行きについては、「新型コロナウイルスの感染者が少なく
なり、観光需要が増える。移住者の増回傾向も変わらない」
(土地売買)、「23年春の学生、社会人の移動期は、活性化
してくる」(建物売買)、「インボイス制度の導入にともな
い、事業者の減少が加速度的に増える」(貸家)、「飲食店
の経営が改善されない限り好転は見込めない」(貸事務所)
などのコメントが寄せられた。
2022年11月8日7:48 PM