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国交省:施工時期平準化、自治体の進捗状況を数値で公表

国土交通省は地方自治体に対し、施工時期の平準化に

向けた積極的な取り組みを促す。公共工事入札契約適正

化法(入契法)に基づく実態調査の結果をまとめ、平準

化の進捗・取り組み状況を数値で公表。都道府県、市区

町村の全自治体の状況を「見える化」し、他の団体と比

較できるようにした。

国交省は入契調査の結果(2018年度実績)と、工事

実績情報システム(コリンズ)のデータを基に、平準化

の「進捗状況(平準化率)」と「取り組み状況」を取り

まとめた。平準化率は請負金額500万円以上の工事を対象

に、18年4~6月(閑散期)の平均稼働件数を、18年度の

平均稼働件数で除して算出。1に近づくほど平準化が進

んでいると判断でき、都道府県の平均は0.75となった。

取り組み状況は、債務負担行為の設定の有無・状況。

柔軟な工期設定の有無・状況。速やかな繰越手続きの有

無・実施時期▽積算の前倒しの実施の有無。早期執行の

ための目標設定の有無。の5項目。19年11月1日時点で、

債務負担行為は47都道府県、20政令市すべてで設定して

いたが、市区町村は人口10万人以上(全262団体)で146

団体(前回調査〈18年8月時点〉125団体)、人口10万人

未満(全11459団体)で352団体(前回322団体)にとど

まっていた。

市区町村での取り組みが遅れているものの、債務負担

行為の活用が徐々に進んでいることを確認。柔軟な工期

の設定や速やかな繰り越し手続きなどでも活用団体の増

加傾向が見られた。

平準化率や施策の取り組み状況について、発注規模や

地域が近い自治体と比較、確認してもらう。国交省は今

後、地域でのこれまでの取り組み状況を踏まえブロック

ごとに「地域独自指標」を設定。地域の実情に応じた取

り組みを推進する。

19年6月成立の改正公共工事品質確保促進法(公共工事

品確法)に基づく基本方針と、改正入契法の適正化指針

が同10月18日に閣議決定された。基本方針には、国が発

注者ごとの平準化の進展や取り組み状況を把握し、公表

すると明記されている。適正化指針は平準化の推進を規

定。発注者の努力義務となり、国は取り組み状況の報告

を求め、概要を公表できる。

2020年5月8日11:26 AM